2011年06月03日

水陸両用重機

写真をクリックすると多少大きくなります。
水中の画像は見やすくするために補正しています。
実際ひどく白濁した状態です。

養浜(人工海浜を造成すること)も終盤にきたようである。
台風通過後作業開始前の海は,随分澄みきっていた。
撮影のため入ると,まもなくして砂の投入が始まり海は瞬く間に
白濁してしまった。


水陸両用重機水陸両用重機

現場には見慣れない機械が持ち込まれている。

水陸両用重機

この機械は水中でも可動できるパワーシャベルだ。
建設会社のホームページの紹介を見ると約3メートルの水中で
作業が可能と書かれている。
名前はバックホウ。


水陸両用重機

知人からも聴いているが,この機械を水中で使うとものすごい
濁りが発生するとのこと。東江の現場で実際に使われることを
想像してみた。
私は実際に動いている姿を見たことはない。
インターネット上でも情報は希である。
おそらく,まずは水際の砂を水中に均等に移動させるのだろうか。

東江の海は三分の二は砂で埋まっているが,残りの岩礁には,
いろいろに生きものが頑張って生きている。


水陸両用重機水陸両用重機

そこにこの重機を走らせるとしたら…。考えたくもない。
数十トンもある機械のキャタピラで数千年の歴史があるサンゴ礁の
岩礁を生きものもろとも粉々に踏みつぶす様を。

無論岩礁だけでなく,今まさに埋まろうとしている波打ち際にも
サンゴやウニ,魚やヒトデ,ナマコなどたくさんの生きものが
現に生きているのです。


水陸両用重機水陸両用重機水陸両用重機

出来る限りそのような強行な工事ではなく波などの自然の力により
最後の仕上げをしてほしいと思う。せめて。

そうすれば残った岩礁の生きものたちもなんとか生をつなぐことが
できるかもしれない。
300年は生きているであろうハマサンゴおじいも生きながらえる
ことができるかもしれない。

先日この巨大なサンゴを観察のため訪れた。白濁の中かろうじて
探し当てた。しかし,いつもと違う感じを受けた。
近寄りがたいのだ。そのような気を発している。怖くなって早々に
退散した。昔の人は自然への畏れを持っていた。
だから自然が守られてきたのだろう。

この水陸両用の重機が東江の現場で使われないことを祈るばかりだ。

そろそろ大潮,干満の差が大きくなり昼間,海はよくひく。
岩礁も干出するかもしれない。
サンゴは産卵の季節を迎える。東江のサンゴたちはこの白濁の中,
新しい命を放つ力が残っているだろうか。


水陸両用重機


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Posted by 名護の自然を守り次世代に伝えたい市民の会 at 22:53│Comments(1)重機
この記事へのコメント
5月31日の書き込みの(機械)とは、このバックホウの事です。これから大変な事態になります。
Posted by sati at 2011年06月04日 10:28
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