名護の自然を守り次世代に伝えたい市民の会
名護市の玄関口である東江海岸の護岸の中に、300年を越えて名護湾の歴史を見守って来た大型ハマサンゴをはじめとする類稀なサンゴ礁生態系が発見されました。
名護の豊かな歴史と自然生態系に魅せられ、その多様性をこよなく愛する私たち市民は、名護の銘木「ヒンプンガジュマル」に匹敵する「海のヒンプンガジュマル」とも言えるこのハマサンゴをシンボルとした名護市の岩礁海岸の保全を求めています。
東江海岸は国定公園でありながら、日本復帰後国道58号線の建設のために埋め立てられ、度重なる台風による高潮被害が発生したため、沖縄県による護岸工事が行われました。平成13年からは海岸法の改正を受けた「環境保全」型の「防災・環境・利用」の新しい海岸整備として、この東江海岸高潮対策事業が始まりました。 護岸建設の完了する前の平成14年に台風16号による高潮被害が出ましたが、護岸が完備されてからは、高潮による大きな被害は出ておらず、むしろ「突堤・人工リーフ・養浜」のセット設計による海流の変化や、飛砂による新 たな被害も始まっています。
私たちは新たに発見された貴重なサンゴ礁生態系の保全と同時に、より効果的な防災のためにも、闇雲に事業を進めるのではなく立ち止まり、新たな情報を元にして、地域住民を中心に情報を公開し、様々な意見を交換して、より良い事業をすすめるべきだと考えています。
私たち名護の自然を大切に想う市民は、かつてあった素晴らしい名護湾のサンゴ礁生態系や漁撈の営みを、未来に向けた名護市の財産として、次の世代に伝え残したいとささやかな会を立ち上げました。